2021年10月13日水曜日

ラズパイのファンを制御する

 前回のラズパイNAS、ひと月ほど使ったところでファンがうるさくなってきてしまいました。古くなった冷蔵庫がたまに唸りを上げますがそれより耳障りな高い音のジーっと言うような音。色々調べたらどうもファンの取り付け方向が逆だったようです…。


(こういうことらしい)

そこで付けなおしてみたんですけど、特にそれで静かになりません。気になり始めるとより気になるのが人の常、下手したら電気ビーバーよりうるさい。おまけに安物ケースだからか取り付け時に締めすぎたのか、ネジ止めの支柱?みたいのがねじ切れてしまいました。

また安物ファンでも本体についている電源GPIOピンを使えばSoC温度が低いときにはファンを止めておけるかも、という情報を得て挑戦しましたがこれも動作せず。でもさらに調べるうちに公式が温度で制御可能なファンを販売しているらしい…そもそもファン制御の機能はわざわざ追加されたものらしいので。

ということなので、公式(スイッチサイエンス)でケースと合わせて購入しました。なんてったって、ケース・ファン・送料全部コミで3000円以下ですから。

Raspberry Pi 4 用ケースファン

上記リンク先見ていただけば分かりますが、組付けはここに書いてある通りです。

公式ケース。

ファンの箱。マニュアルはこれと

これだけ。

ファンの取り付け方だけちょっと分かりにくかったんですが、上記商品ページの動画を見ればおそらく大丈夫。私はわかりました。

GPIOヘッダーの5Vピン(4番)に赤、GND(6番)に黒、GPIO14(8番)に青を挿します。
(ピン番号とGPIOナンバーとの対照表。わかりにくい)


前のスターターキットから本体基盤を取り外します。以下の写真ではまだヒートシンクがついていますが、全て外してファン付属の大きなヒートシンクをSoCにだけ、貼り付けて公式ケースに組み込みました。

途中経過をもっとこまめに撮っておけばよかった…

あとは電源を入れて、設定をします。商品ページにある説明はGUI前提で書かれていますが、当方CUI(Rapsbian Lite)なので、TeraTerm等でRaspberry.localにアクセスし、以下で呼び出します。

$ sudo raspi-config

Configを呼び出したら2以降は書いてある通り。私は設定温度だけ60℃にしました。今のところ全然動作していませんが、60℃を超えるとファンが回り始めるのは確認しました。これで安心です。動作していなければ言うまでもなく静かです。冷蔵庫の方がうるさいです(笑)

ファンが回っていないと、55~56℃くらいで推移しているみたいですね。まあこのくらいの温度なら大丈夫じゃないでしょうか。

一安心したので、ついでにファイアウォールの設定をしました。「ufw」をインストールして、(詳しくは省きますが)家庭内ネットワークのみ許可していったん終了。ユーザー管理だとかポートをどうしようとかありますが、今後VPNサーバーとしての運用も考えているので、それ調べるときにでも設定をするつもりです。


今回の教訓は、「まず公式から買え」ということかな。結果的に余計な出費となってしまった感は否めませんでした。安きゃいいってもんではない、とは思っていたけど、やはりAmazonに頼りすぎだったかも…。


2021年9月4日土曜日

Raspberry PiでNASを自作する

 メインのデスクトップマシンのDドライブ交換、中古で入手した2in1ノートのCドライブSSD換装で余ったHDDが、3.5インチ/2.5インチ各1個ずつありまして。これまでブログ書いたりするときに、画像を使いたい場合はGoogleフォト、書いたテキストを見返したりする場合はGoogleドライブを使用していたんですが、容量が統合になり、そして上限が設けられ、先の見通しを考えるとすべてGoogleサービス依存はリスクが。

 しかもGoogleフォトについてはいったんダウンロードしないといけない(Androidなら問題ないんですけどねえ)というのも不便でして。しかも手間もさることながら、同じデータを自宅のPC2台のストレージに持ってるのはなんだか釈然としないので、2.5HDDを玄人志向のケースに入れて2台のPCでやりとりする運用を始めました。でも割と不便なんですよね、2台のストレージ構成は違っているので、表示されるボリューム記号が違って、その都度頭の切り替えが必要になってしまいます。

 で思いついたのが、この2台のHDDをファイルサーバーに使うということ。メモリを限界まで増強したネットブックがあるので、これにUSBハブを介してHDDを繋げたらどうかな?と。しかしハブはバスパワーだし、10年も前の格安マシンですから、スペック的にさすがに心もとない。しかもスペースもそこそこ取るし、24時間365日稼働ってわけにもいかず、毎日一旦シャットダウンしないと電気代だってバカにならないし、ディスプレイがダメになる可能性も高いわけで。でもそのためにまたデスクトップ1台組むと結局場所も取るしカネかかるでしょ?

 と、これまで興味がありながらも用途を思いつかずスルーしてきたRaspberry Pi(以下ラズパイ)を思いつきました。ちょっとググったらもう4GBメモリモデルもあるし、NAS自作できるって書いてある!windows経由でアクセスすればモニタもキーボードも必要ないし、もうやるしかないぞと。

 早速スターターキットを注文し、設定を開始しました。

尼レビューでは箱が傷だらけとか、まあ動きゃいいので気にしてません

尼レビューには「組み込みがわからなくて不親切」みたいなことが書いてありますが、日本語マニュアルも付いていますし、それ見てやればできるでしょう。プラモデルを作った経験があればおそらく…

マザボ組み込みしたことある方なら余裕でしょう

 一応補足するとしたら、CPUファン(ちっちゃくてかわいい!)はラベル内側が正しい取付位置のようです。

 ハードウェアの組み込みが終われば、実際問題ググればいくらでも構築方法については学べます。一応、参考にした記事どもをリンクで紹介しておきますが。

ラズパイで自宅ファイルサーバを作る ~自作NAS「openmediavault」編~(ITmedia News)

Raspberry pi 4 でNAS(openmediavault)を構築する方法 (Qiita)

【初心者向け】ラズパイの初期設定をするよ【win/mac対応】 (sukiburo)

 少し前の記事のため既に公式のラズパイソフトウェアに「Raspbian」が無くてCUI版なら「Raspberry Pi OS Lite」にしなくちゃいけないとか、コマンドプロンプトでpingしたときにIPv6を有効にしてると面倒で、とかいろいろあったんですけど、基本上記3サイトの内容を組み合わせれば設定できます(※ping等IPアドレスに関しては「raspberrypi.local」を使えば概ね解決します)。ぜひリンク先をご確認ください。

SDカードに書き込んでるところ

HDD2台つないだところ

NASのフォルダ2つ共有完了したところです

 こうなると、とにかく便利ですね。ちなみにスマホからでもアクセス可能です。iOS/iPadOSは通常機能でできるし、AndroidでもSMB対応アプリがあれば余裕です。

 残念ながら、HDDレコーダーは標準機能でNAS接続できないので、録画データを移すとかは無理ですが、その辺は著作権保護の規格とかまた勉強しないといけない点でもありますので、おいおいやっていきたいところです。

 さて次はVPNで出先でもアクセスできるようにすることかな…

2021年7月23日金曜日

Dドライブの物理的交換手順をここに示す

 HDDの交換をしようしようとずっと思っていたんです。

だって、Dドライブが500GBでして、iTunesライブラリとエロ動画だけで200GBくらいありますので。元々バックアップ用に2TBのHDDを積んでいたんですが、万が一のため(クリスタの元ファイルとか保存しておく用)に2TBの外付けHDDをずいぶん前に増設しており、もう内蔵HDDは2つもいらなかったんですね。

しかし、です。いざデータ移行しようと思いググってもCドライブの移行、つまりシステムディスクのクローン(しかもSSD移行)手順の記事ばかり出てきて、データディスクの移動についてはどこも「コピペしろ(要約)」しか書いていないのです。

だってさあ、フォーマットとかするじゃん?そのときに訊かれるボリューム文字割り当てとかどうすんのよ、と思いません?なんでそういった記事がないのか。デスクトップPC使ってる奴なんて今や少数だよそうですかすいません、て引き下がれないですよ?ゲームがしたくて新規に組んだけど普通にシステムドライブとデータドライブを分けてます(物理)、と言う新参者もきっといますよ?誰でも最初は初心者なんで!!

ということで手順を記録しておきます。本当はデュプリケーター買ってクローンしちゃえば早いかもと思ってたんですけど、①案外実作業に時間かかりそう②オリンピック関係で運送業者さんが大変そう③連休に入って自宅に一人残されて暇、以上3つの理由により自力で実施いたしました。必要な方に届けば幸いです。

手順

  1. Dドライブにインストールされているアプリケーションがあったらアンインストール(もしくはCドライブとかに移動:Steamのローカルファイルとか)しておく
  2. Dドライブのファイルを全て外付けドライブ等に移動(コピー)しておく(バックアップと言う意味もある:iTunesのファイル置き場をDドライブに指定しているなら、ライブラリは"統合"して別にバックアップしておいた方がいいかも)
  3. ケースを開けて、現Dドライブさんを取り外しておき、同じ場所に新HDDを取り付ける(もちろんSATAや電源ケーブルをつないでおくこと)
  4. PCを起動し、Dドライブが認識されていること確認する
  5. Dドライブを選択すると「フォーマットしますか?」と訊かれるので、気合を入れてフォーマットするディスクの中身は全部消えます
  6. 外付けドライブにバックアップしたファイルを、きれいになったDドライブにぶち込む

以上です。

実は自分やってしまったんですが、ドライブを入れ替える前にUSB接続ケーブルとかそういうやつでPCに繋ぎ、フォーマットしてデータ移動を済ませておくと、無駄骨になります。多分フォーマットする際に「ボリューム文字の割り当てをしますか?」と言われるので思わずやってしまうと、結局その時にそれ用のデータが書き込まれてしまうのでしょう。入れ替え後に起動した際もフォーマットを促され、しかもその容量が小さいのでおかしいな?とPC右クリック>管理でディスクの管理を見れば、そこにはでっかい未割り当て領域が。結局ボリュームの拡張>フォーマットという手順を踏むことになりますので、ここはひとつ、外付けドライブをひとつ調達しておきましょう。今日日、電器屋でケース入り外付けSSDなんかゴロゴロ売ってますので、これの500GBくらいあればだいたい足りるんじゃないでしょうか(まだ1TBでも結構値が張りますが、データ量の多い方は背に腹は代えられないでしょうし、あると何かと便利です)。

Dドラに置いておいたバイナリファイルでも、レジストリいじってなければショートカットのプロパティから実行ファイルのディレクトリは余裕で開けますので、再設定でもなんでもすればよろしい。iTunesも、参照ディレクトリが合ってればバックアップも不要になります。全てが元通りなことが確認できたなら、外付けドライブのバックアップファイルは消してしまってよいでしょう。それなりにディスクを圧迫しているはずですので(私の場合は移動する際に吟味して削りまくって220GBくらいでした)。

終わりに

と言うわけで、地道なケース開け閉め作業を厭わない方向けのDドライブ交換作業手順でした。でも結局かかる時間はそんなに変わらなそうなので、デュプリケーター買っといたほうがいいと思います。デスクトップってことはおそらく今後の拡張性や継続性を考えてますよね、そしたらシステムディスクの更新だってするだろうし、それ考えたら怪しいクローンソフトに1万も2万も払うよりそれ以下で入手できるハードウェアの方が信頼できるってもんです。私もそのうち買っとこうと思ってます。

2021年5月3日月曜日

ふるつわものWindows10をUEFIブートにする

メインで使用しているデスクトップマシンですが、Windows7からアップグレードした10は、起動方式がMBRでした。これは旧マザボがBIOS起動だったのを引き継いでいるからに他ならないわけですが、マザボを交換をしたので、ソフトウェアがUEFIになりました。で最初ブートせずに弱ったりしたんですが、今後は2TB以上のディスクを使う機会も増えるだろうし、って事で変換を行いました。

作業が終わった状態。3分クッキングか

Windows PowerShellというアプリケーションを使えばそんな難しいものでもないんだけど(画像に表示されてる黄色いコマンドを実行するだけ)、なにせ起動ドライブをいじるのでそれなりに気を使います。

更に、Windows7からアップグレードしたとき+Windowsの再インストールを実行したこともあったためか、回復パーティションが2つも存在し、パーティション数がMBRの持てる最大量である4つになっていました。これではMBR2GPTコマンドが実行できないため、コマンドプロンプトからpartdiskで回復パーティション1つを削除。これも正直ドッキドキでしたが無事済んで、変換まで完了しました。…まあ普段使う領域ではないからそんなに恐れることもないですが。

ただ削除したパーティション分の未割当領域が残ってしまった(画像の状態)ため、これについては『MiniTool Partition Wizard Free』を使いました。インストールして、Cドライブを拡張して、アンインストールするだけ。詳しくはソフト名でググってください、簡単です。その後再起動~F2叩いてUEFI 起動してOSブート方式を変更、無事Windowsをブートできました。

UEFIにして何が変わったか、あまりよくわからなかったんですが、システム音声が変わりましたね(笑) 「ピロン↑」てのが「♪テロ↑レン→」になりました。「あ、これ職場のPCと一緒だ!」みたいな。あと起動するときの画面もBIOSのCUIから「お待ちください…」って輪っかがクルクルするやつになりました。内部的には変わってるんでしょうけどSSD起動なので正直違いがよくわからない。

でもこれ考えてたら、各ディスク内容を整理してOSクリーンインストールした方がいいのではないかなどと考えてしまい…いや、とりあえずやめた。だってiTunesはじめとした音楽データだけで80GB以上あるんだもんよ~!!絵のデータもえらいことになってますしね…まあそのうち整理しよう…。

2021年5月1日土曜日

Acer Aspire R3 再生計画

 Xubuntu入れたDell Inspiron mini 1012はまぁまぁ快適に使えてはいたんですけども、とは言えシングルコアのAtom。Chrome使ってるとモタつくことも多く、Tweetdeckとかでマルチタイムライン追っかけようとしても結構きつい。Bloggerも自動保存してくれるのが仇になって文字がきちんと打てなかったりします。ここはテキストエディタを使って元の文章を打てば特に問題はなかったんですけども、タッチパッドの感度が良く、それは良いのだが筐体が小さいためにキーを打っていると不用意に触れてしまって、いつの間にかおかしなところに文章が挿入されていたり。そういう機能上の問題がありました。

また解像度が1024x600(WSVGA)と小さく、今や普通のwebサイトでも横スクロールしないと全体表示されず、しかもUbuntu標準のダイアログですら下部が切れてしまい、「はい/いいえ」とかのボタンを押すのにひと手間かかるという。これが実は一番理由としては大きかったかもしれません、結局中古でノートPCを調達してしまいました。

どんなマシンか

今回入手したのはAcerのAspire R3という、またまたエントリーモデル。実は2in1タイプで、ヒンジのついたモニターをひっくり返してタブレットスタイルにすることができます。OSもそれ用にWin8.1でしたが、如何せんCPUがCeleron N3050と非力なうえにストレージが2.5HDDなので、タブレットとして使うのはちょっと…という動作速度です。しかも物理的に重い。容量は500GBもあるし、解像度はWXGAで十分なんですけどねえ…。

そもそもWin8.1はノートとしては使いづらいOSなのがわかっていたので、到着して即Windows10にアップグレードしてしまいました。出会って2秒で云々、というやつみたいですいません(例えもアレで二重にすいません)。で4~5日使ってみましたが、一応2コアだしInspironに比べればまあ…というところですが、やはりスリープ/休止状態からの復帰などがどうしても不満で、よくある手としてSSDへ換装することにしました。

フォーマットしているところ(おそらく)。古いIDE/SATA⇔USB変換ツール。

SSD換装への障害

しかし、以前母艦デスクトップマシンのCドライブを容量の大きなものに換装した際に利用した大定番ソフト『easeUS ToDo BackUp』が、Free版だとクローン作成できなくなってしまっていました。なんということでしょう!

一応Windowsの標準であるシステムの復元機能を使えば引っ越しもできるのだが、それには外付けドライブが必要で、HDDなりがもう一つ必要で、私の手元には換装用SSDしかないため無理。ならば、特に大事なデータが入っているわけでもないし、もうクリーンインストールしたほうが早いだろうということになりました。

作業開始

16GBのUSBメモリでWindows10のインストールメディアを作成しておき、本体のカバーを外します。

真ん中の保証シールは何の躊躇もなく破り捨てられた。

右下の銀紙に包まれた部分がストレージ。コネクタの付け外しは多少慎重に。

ストレージの接続ケーブルやネジを外し、SSDに入れ替えます。今回はどうせローカルにファイル保存もそんなにしないだろうと、240GBのものを使用。

またカバーを付けてネジを締め、先程のインストールメディアを挿して電源ON、UEFIでUSBの優先順位を最高に変更して再起動。あとはなんも難しいことないです。Microsoftアカウント持ってればログインするだけ(多分)。

でもこの画面だけは何回見ても逆に不安になりますね

あとは即座にChromeをインストールしてGoogleにログインするだけ。奴隷しぐさです

使用感

OneDriveは自動保存設定にすると画像をダウンロードしたりしたときにバックグラウンド処理が入り、やはり負荷が強いのでやめておきましょう。

Xubuntuと違うのはIrfanViewやVLCメディアプレイヤーがインストールできることでしょう。

インストールしたのはこの辺。Irfanviewは全人類使うべきビューワ。

あとWindowsの標準ツールの「切り取り&スケッチ」が使える(定規があるんです、これ)のもうれしいポイント。こういうとき、タッチスクリーンだと便利ですよね。

…と思ったが、ペンツールはタッチでは使えず。電磁誘導式Only?

なおYoutubeやAmazonプライムビデオは余裕で再生できました。HD画質とかはちょっとラグるけど、720p60Fなら全然OK。ただBlu-rayとか再生しようとしたらメモリ4GBは辛そうなので、今度はメモリを8GBに増強してみようかな、と思ってます。

まとめ

ということでした。いやマジで皆さん、ちょっと古いPCでもSSDにすれば十分に使える可能性大ですよ。旅行とかはなかなか出かけられない昨今、自宅で出来るとても良い趣味だと思います。いきおいインターネットのお世話になる機会が増えたと思いますが、そんな中よりよい環境を求めて新品をとっかえひっかえするよりは、ゴミを増やさないということでは環境負荷的にも割といいんじゃないかなあ。ぜひやってみて欲しいです。

2021年4月2日金曜日

Canon MG5400 series プリンタをLinuxで使えるようにした話

 Linuxでキヤノンのプリンタを追加するとなると、ドライバを公式から落としてきてtarしてinstall.shを走らせて、という流れになると思うのが人情です。しかし我が家で使っているMG5430(ドライバは「MG5400 series」)は型が古いため、対応OSがUbuntuなら12.04 LTSまでということになっている。実際もう少し新しいバージョンでも使用はできるようですが、18.04ぐらいになるとドライバの参照しているライブラリがバージョンアップで既に存在せず、依存関係エラーでインストールできません。

幸いLinuxは開発者/ユーザーの集合知で汎用ドライバや代替ドライバで使用できることがほとんど。ということであまり気にせず「設定」>「プリンタ」→ネットワークプリンタの項を開くとWi-Fi接続中のプリンタが見えました。しかしここからが厄介で、プリンタ(表示される型名も「MG5400 series」となっている)を追加してドライバを自動検索しても「ソフトウェア」アプリで再検索しても、見つからない。ということは作業が完了しないのです。

そこでググったところ、もう10年以上?前から組み込まれている「CUPS」という機能で代替ドライバを探し、使用できることが多いとのこと。確かに「ネットワークプリンタ」と同じ項に「Generic-CUPS-BRF」という項目があったな。ではやってみましょう。


しかしここで使うのは「プリンタ」ではなく、ブラウザなのです。ブラウザのURLバーに「http://localhost:631/」と入力しエンターすると、CUPSサーバー(?)が表示されます。

ここで「管理」タブをクリックすると、左上に『プリンター』の項目が。ここで設定をするのです。
「プリンターの追加」をクリック。

左側2段目に『発見されたネットワークプリンタ』、その横にプリンター名が表示されます。

今回の場合「Canon MG5400 series」でひとつには「(driverless)」という表記があります。確かにドライバはインストールできていないので、こちらを選択。「このプリンターを共有する」はWi-Fiなので多分どっちでもいいんだけど、念の為「共有しない」にしておく。

『プリンターの追加』になるので適当な名前を入力。

名前にはスペース(" ")は使えないので注意。

次に「モデル」を選択するのですが、なるべく近いものを選んだほうがいいんじゃないかな。


最後にデフォルトの設定を確認されます。

普通はA4普通紙とかだと思うので「Photo Paper」を「Stationary」に変更します。カラー/モノクロや両面印刷の設定もちゃんとできますね。

追加が完了するとこんな感じです。

右側のリストボックスで「プリンターの削除」とかもできます。


ドライバが見当たらないとかインストールできないモデルは、これで探すと使えるようになるかもしれないというお話でした。あとMG5400系機種を使いたいけどうまくいかない!という方にピンポイントで刺さると嬉しいです。

2021年3月30日火曜日

Dell Inspiron mini 1012復活大作戦

メインのデスクトップPCを大改造、M/BとCPUだけでなくケースも余ってしまったため、持ち前の貧乏性が発揮されもう一台組もうということに。しかしおそらく自分では使わず家族などに渡す方向となると、OSはそれなりのものを入れたいところ。かといってWindows10を買うのにそれなりに費用はかかるわけで、ChromeOSなんかどうかな?と考え始めました。デスクトップのChromeOS化、しかし「Chromium OS」でない、Google Playストアが使える「Chrome OS」を入れるのには少々ハードルが高い。そこで予行演習兼ねて古いネットブックをChromebook化できないか?と3年ぶりにこのInspiron mini 1012を引っ張り出してきたというわけ。

で、色々調べては見たもののやはり12年も前のモデルともなると、なかなか難しそう。ただでさえChromiumやその派生ディストリでないモノホンのChromeOSはややこしい手順を踏む必要があるのだが、同じCPUを搭載したchromebookがないためディスクイメージがないのです。

ただ、mini 1012が搭載しているAtom N450プロセッサはシングルコアながら64bit OSに対応しており、これはまだ使えるんじゃないのかなあと。現在1GBのメモリを2GBに増強、ディスクドライブを2.5HDD→SSDに交換できればさらによくなる可能性が。

動作環境としては、Xfce等軽いデスクトップ環境を利用しているLinuxディストリならまだ動くはず。現在利用しているLinuxBeanもXfceでした。まずはLinuxBeanを16.04にアップグレードして、さらにカーネル更新でできるだけ最近のシステムに近づけようと簡単な見通しを立てました。

カーネル更新は整合性の関係で時間もかかるしいろいろ手間がかかって面倒なのだけど、Ubuntu系だと手間の部分は実に簡単に実行できるようになっています。具体的には

sudo apt update

sudo apt upgrade

このくらいで済んじゃう。LinuxBeanもUbuntu系のためaptコマンドは使え、久しぶりの使用だったためそれなりに何度か実行したりライブラリの依存関係を整理したりはしたがおおむねこの程度でアップグレードができました(さすがのシングルコア1.66GHzなので結構な時間がかかったけども)。

sudo cat /etc/issue

でUbuntu 16.04 LTS(ディストリビューションのバージョン)、

sudo uname -r

で4.4なんちゃらgeneric(カーネルバージョン)と表示されます。

しかしである。はじめは良かったのだが2回程リブートしたところで、14.04 LTSがブートしなくなってしまいました。幸い前のバージョンを残す形でアップグレードをかけたのでそちらなら起動するのだが、14.04を選択してブートするとKeyboad Backlightなんちゃらで止まってしまう。古い安物なのでバックライトは装備していないしディスクアクセスランプも点かないので、ここが原因だろうとググって/etc以下の起動オプションにそれを無視する内容を記述。しかし今度はSound Cardがなんちゃらと言う。また記述を書き換えてもいいのだが、ハードウェア関連エラーでイタチごっこになるのも嫌です。もともとLinuxBeanだけでなくAndroid 7 x86もデュアルブートの環境にしており(そちらはタッチパネルでないこともあって正直全く使えないので)別のOSをクリーンインストールすることにしました。個人的にはGoogle Chromeさえインストールできればほぼ支障はなく、ディスクのフォーマットも躊躇はいりません。LinuxBeanは開発者さんが熊本地震で被災してから開発が止まっており、支援したい気持ちもあるものの、背に腹は替えられないなと。先述の通り64bit OSに対応しているわけだから、Xfceデスクトップかつ最新のLTSであるXubuntu20.04を導入することにしました。

ところで、実はこの間に格安でメモリを増強してありました。DDR2 2GB ノート用。メルカリで見つけました。なのでこちらでやっても良かったのだが、正直2GBでもchromeの動作は遅かった。こんな風にテキストを打ったり、そいつをコピペするだけならあまり問題はないのだけど、isoイメージを探すとかは憚られたので今回はメインのWindowsデスクトップからということに。Xubuntuプロジェクト公式からisoを落とし、LiveUSBを作るのにはRufus(ルーファス)を使用。以前はマルチプラットフォームのUnetBootInを使って1012から作った気がするなあ…が、もう古くなっていたので仕方あるまい。まあこの辺は特に難しいことはないので、興味のある方はRufusでググってみてください。

ここまでで既に深夜すぎだったので、一旦寝まして、朝イチでLiveUSBからインストールを実行。貧弱なプロセッサでも30分でインストール完了しました。すげえ。そしてHDDからブートしてみると…こいつ、動くぞ!

初めての起動でもそれほどモタつく印象はなく、このプロセッサならこんなもんかなと思える程度。余分なアプリは入れていないのに、はじめからMozcもGIMPもFireFoxも入っているという行き届き様!でも私はGoogleの奴隷なので、すべての根源であるGoogle Chromeを入れます。.debパッケージを落としてきて右クリックからインストールするだけ。なんてWindowsライクなんだろう、さすがUbuntu系です。

世の中の厳しさを教え込む

windowsみたいなもん

Chromeを入れたらログインして、あとは必要なサービスに行ってから「設定」>「その他のツール」>「ショートカットを作成」を選択し、『ショートカットを作成しますか?』のダイアログで「ウィンドウとして開く」にチェックを入れて作成すれば、独立アプリっぽい動作をさせることができます。TweetdeckとGoogleフォトはこれで使っています。



これはTweetdeck。bloggerは普通に使ってます…

ちなみに、Chromeから、というか印刷自体がプリンタドライバ等インストールせずとも利用できました。すげえ。最初はキヤノンのドライバ(MG5400series)を落としてきてtarしてinstall.shとかやったんですが存在しないライブラリを参照していたりして失敗。でもそんなの関係ねえ、と言った風情でサクッと印刷されました。ただプリンタの設定からテストページの印刷しようとするとどうやっても上段トレイからしか印刷されないのが謎。これ忘れてるとひっかかるので注意です。

そんなこんなでこの文章もXubuntuで書いてます(Bloggerの自動保存仕様に引っかかるので標準テキストエディタに書いてコピペだけど)。ちょっとバッテリーの保ちが悪い(そりゃ12年前のマシンなんだから仕方ない)けど、文字打ちなら十分使えます。しかもサスペンドしとけば一日余裕で保つのでここも嬉しいポイント。古いマシンをサクッと捨てて新しいのを買う、と言うことのできない貧乏性のアナタ、というか自分にはおすすめです!あと2年は使うぞコンチクショー!!

メインデスクトップPCの大改造

 8年も前に組んだ(組んでもらった)BTOパソコン、さすがに限界っぽくなってきたのでパーツを大交換致しました。当時はそれなりにしっかりパーツ選んだんだけど、液タブとか使うとやっぱり負荷が大きいですね。ストVはほぼ問題ないんだけど、プレイ中にWindowsアプデが来るとラグる…これは回線のせいかもしれないですけど。

まあとにかくCPUだけでなくマザーボードも古く、メモリは2本までしか挿せない&クロック数(DDR3だから)の問題で変えざるを得なかったので、今後の拡張性を考慮してAMDに乗り換えることにしました。B550チップセットMicro-ATXにRyzen...本当は5600Xにしたかったんだけど、全然手に入らなくなってしまったため1世代前のRyzen 5 3600です。メモリはDDR3 16GB 1.6GHz→DDR4 32GB 3.2GHz、単純に倍ですね色々と。

Ryzen 5 3600。高コスパモデルとして名を馳せた。

ASUS Prime B550M-Aマザボ。Wi-FiモデルならオンボでBluetoothも使えたな〜

しかしここまでは良かったんですけど、いざ組もうとしたらケースにマザボが入らない!元はミニタワーだったので急遽ミドルタワーケースを購入し、ほぼ全てのパーツを移し替え…ほとんど新規組みの様相を呈することに。まあそれでもこれまでCPUクーラーやグラボの交換をした経験が役に立ったのか、組み付けは案外簡単に済んでしまいました。多少気は使いましたが。その後の起動で電源ピン挿し忘れなどのポカがあり、何度かケースを開けたり閉めたりする羽目になりましたが、片側が透明アクリル板になっているため中身がよく見え、割と作業は気楽でした。後にグラボファンが接続ケーブルを吸い込んでしまい、カタカタ鳴る現象を解決するのに非常に役に立ちました。



起動してからもWindowsの認証(CPUを交換したため必要になる)は「トラブルシューティング」をクリックしただけで終わりでした。本来プロダクトキーに存在しないはずの0の文字がある"win7からの無償アップグレード組"だったため一時はかなり焦ったんですが、拍子抜けするくらいあっけなく認証できました。BTOでパーツと紐付けされたライセンスでも普通に継続利用させてくれるようですね、最近は(OEM版は電話で確認しなきゃいけなかったり面倒なようですけど)。

今後の課題はブートに関わるもので、Windowsのインストール環境が古いため現在主流となっているUEFIが使えずレガシ(BIOS)ブート。これを直しておかないと次の環境変更時に困ることが出てくると思われます。

もう一つは教訓で、マザボ組付けに関してネジ穴の「ゲタ」のこと。これがググってもほとんどどこにも書いてないんだな!なのでこれ読んだこれから交換予定のある人は覚えて帰ってくださいね。手描きの図を載せておきます。

こういうのがM/Bかケースに付属してるので必ず付けましょう

中学校の技術科で教えたほうがいいんじゃないのかな。

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2021.3/31追記:
動作の様子などほとんど載せていませんでした。タスクマネージャ画像を載せておきます。

ストV。CPU14%、GPU50%くらいでしょうか。大したことない。

グラブルVS。驚きのCPU8%、GPU20%くらいか。アークゲーって案外軽い?

アリスギア。CPU43%、GPUは80%以上使ってる。スマホゲー怖い。

やはり動画エンコードには高いCPU性能が必要。本格的にはRyzen 7〜か。

格ゲーは案外負荷が小さい、特にグラブルのCPU/GPU負荷の小ささにはびっくりです。アリスギアは3DシューティングスマホゲーのPC(DMMゲームズ)クライアント版ですが、かなりパワーを要することがわかります、特にGPU。スマホの処理能力に驚かされますね。最後は動画エンコードです。ストVを対戦中にリアルタイムキャプチャして、その動画をAVIUtlでmp4にエンコードしなおした時のもの。エンコード中にスクリーンショットするのに更に若干の負荷がかかっているので、実際はもう少しCPU使用率が低いかもしれません。

Qbase使用時とかオーディオミックスダウンでどのくらい負荷がかかるかはまだ試してません。試したらまた追記したいと思います。

あとはディスプレイ。高リフレッシュレートモニタを使っていたんですが、先代はマシンパワーの関係で120Hzが限界でした。今度はモニタのフルスペックである165Hzまで設定可能です。FPSやってるわけでもない(格ゲーは60フレーム)ので、144Hzで運用しています。


だからといって単発ヒット確認はなかなかできません。おじさんなので。